私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

トラウマを少しでも克服したい

夫の不倫証拠を目の当たりにしてPTSDになり、
その後うつ病も併発した私は、
それまでの人生の中で、
一番弱々しくボロボロになっていた。

精神的な病になった私は、
四六時中酸素が足りず、
心臓を酷使する生活だった。

夫の不倫のことや、
不倫相手女のことが頭に浮かぶと、
更に動悸が激しくなった。

夫の不倫により、
心はザックリ切られてしまい、
トラウマが生じた。

夫が不倫相手女に送った
「オマエ一番」
というメール文言がトラウマのボスだけど、
それに紐付いた小さなトラウマも、
幾つか生じてしまったのだ。

例えば、
2人が不倫をしていた場所だ。

夫が不倫相手といつも会っていたとある街。
それと、2人が唯一旅行した京都。

そこに行きたくないと思うのは勿論、
その2つの地名を聞くだけで心臓がバクバクし、
気持ちが引きずり下げられるのだ。

気にしないようにしよう、
と思っても、
それぞれ有名で重要な場所だから、
普通の生活をしていれば、
嫌でも耳に入ってくる。

絶対に避けられない。

というか、
避けたくないと思った。

同時に、
嫌なものを避け続ける人生も想像してみた。

一見効率が良さそうに見えるけど、
うっかり避け損ねた時に受けるダメージは、
かなりの痛手になりそうだ。

やはり私は、
自分の行動範囲を狭くしたくなかった。

自分にとってのNGを増やしたくなかった。

何処に行っても清々しい堂々とした気持ちで
過ごしたいと思った。

だから、
その2つの場所に敢えて行ってみよう
と思い付いたのだ。

発作が出るのは、
怖いという気持ちがあるからだ。

得体の知れない未知のもので、
自分の手に終えないものだ、
と感じるから怖いのだ。

だから、
自分の手に終えるものにすべきだ。

そこは怖れることはない場所だということを、
身を持って体験し、
安全なんだと私の深層に解らせるべきだ、
と気付いたのだ。

PTSDうつ病になって、
ビックリする程
無気力で気弱になっていた私だが、
昔の強い心のカケラは
まだ少し残っていたようだ。

私と夫がその地に行き、
怖い所じゃないんだと確認し、
その地の魅力を確認し、
更に2人の良い思い出ができれば、
その地への感情は清々しいものへと変わる。

怖れるどころか、
好きな場所に変えることができる。

そもそも、
世界に誇る京都の観光地が怖い、
という意識を持つこと自体が人生の大損だ。