私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

自分のワガママを肯定したい、不倫夫

10年近く不倫をしていた私の夫は、
自分のことをワガママだと言い放つ。

「オレは、ワガママだから」
という枕詞を唱え、
自分の意思をゴリゴリ通そうとする。

夫の不倫を知る前まで…
言い方を変えると、
PTSDうつ病になり、
そこから新しい悟りを得た後…

そういう夫のワガママを
見過ごしてはいけないと、
私は考えを改めた。

以前は、
そういうワガママをはっきり表現する夫が、
新鮮で面白かった。
夫のワガママを受容する心の余裕があった。

何より、
夫のそういう言動について、
いちいち意見するのが面倒だった。

意見する、ということは、
夫の意に反対する、ということになり、
議論を始めはなくてはならなくなる。

反論すると夫は怒り出してしまうので、
場を荒らすのは避けようと、
夫のワガママをそのまま受け入れていた。

だけど私は夫の不倫を知り、
精神的な死を経て、
PTSDから回復し、
バージョンアップという
生まれ変わりを果たした。

前より強くなった私は、
夫の理不尽なワガママを看過してはいけない、
と考えるようになった。

結局私の夫も、
その不倫相手女と同じく、
自分の身勝手を受け入れてもらえるかどうか、
というのを重要だと思っているようだ。

子供が親にワガママを言い、
どれだけきいてくれるか、
試しているのと一緒だ。

ワガママが通った数だけ、
自分の価値があると思い、
自分が大切にされていると感じたいのだ。

だからワガママは、
どんどんエスカレートしていく。

ワガママをきいてもらうことは、
麻薬やアルコールの依存と同類かもしれない。

初めは少しでよかったのに、
耐性が付いてくると、
どんどん増やしていかないと
効力が感じられない。

夫は、
ワガママを甘受され、
ワガママモンスターになってしまった。

だから、
平気な顔して、
結婚願望アリの三十路女と、
不倫を始めることができたのだろう。

女が自然妊娠の難しい年齢になっても、
別れようとしなかったのだろう。

夫は、
自分のワガママを通すことだけに腐心し、
不倫相手女を飼い殺しにしたり、
家族を蔑ろにしたりして、
大きな負の遺産をこしらえてしまった。

そんな夫も今、
改心したいらしい。

だけど、
夫が改心し、
本当の意味で大人になるには先ず、
「ワガママで愛をはかる」
という考え方を変える必要がある。

「自分から愛することが、
周りから愛されることに繋がる」
ということを理解する必要がある。

そんなに自分の価値を高めたいのなら、
そんなに周りから愛されたいのなら、
「愛すること」をについて、
真剣に考える必要がある。