私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

不倫をすることは、嘘をつくこと

嘘ついたらダメだよ。
子育てする親は、必ず子供にそう教育する。

そして、子供の嘘がバレたら、
「どうして嘘ついたの?
ちゃんと本当のこと言わなきゃだめでしょ?」
と諭す。

そうやって大抵の人は子供時代を過ごし、
成長したはずだ。

それなのに、
どうして嘘をつく大人がいるのだろう。

どうして私の夫は、
私に10年近く嘘をついて
不倫していたのだろう。

ここでいう「嘘」は、
小さな嘘ではない。

人間の心を壊してしまうくらいの、
大きな嘘だ。

ひとつ嘘をついてしまうと、
それに関わる次の嘘をまたつく。

そうやって、嘘が嘘を招き、
どんどん嘘まみれになる。


そもそも不倫は、
嘘をつかなければ続けることができない。

妻には
「よその女と不貞行為をしている」
と伝え、
不倫相手女には
「妻と別れるつもりはない。遊んでるだけ」
と言えばいい。

正直に言って壊れる仲ならば、
それまでの仲だということだ。

そういわれた妻は
「コイツ、バカなの?デリカシーがないの?」
と腹が立つけど、
嘘をつき続ける人よりよっぽど健全だ。

妻と別れるつもりはない、遊んでるだけ。
と言われた不倫相手女は、
「プライドが傷ついた!」
と怒るかもしれないが、
男が本気でないことが早目にわかり、
自分のおバカにも気づく。

ここで取り上げた例は極論だけど、
要は、
「嘘つきでないと不倫は続かない」
ということを私は言いたい。

私の夫は、
不倫を10年近くも続けた。

だから私の夫は、
立派な大嘘つきだということだ。

「貴方は、嘘つきな人だったの?
子供の時から嘘つきだったの?」
と聞いても
「いや…嘘つきじゃないと思うけど…?」
曖昧な回答しかできない。

夫は、
自分がよく嘘をつくのかどうか、
という事さえわからない人だった。

本当の嘘つきは、
そういう思慮もままならないから、
「嘘つき」であり続けるのかもしれない。