私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

先行きが見通せないから、不倫をするのだ

私の夫は、
10年近くも不倫をしていた。

あくまで遊びだった。
数ある遊びジャンルの1項目だ。

パチンコ、競馬、居酒屋、バー、
キャバクラ、フーゾク、不倫…

夫は、
「不倫」だけ、
別ジャンルだということを知らなかった。

不倫以外は全てビジネスだ。
お金を払って、サービスを受ける。

だけど不倫は違う。
プライベートの、
人間対人間のコミュニケーションだ。
負の感情が入り交じる、
とても難しいコミュニケーションだ。

そんな分別もつけられない夫は、
更に困ったことに、
10年近くも不倫を続けるとどうなるのか?
不倫が妻にバレたらどうなるのか?
という想像もできなかった。

事実は、
不倫相手女と妻が対立した。
不倫相手女から妻に慰謝料を払わせた。
不倫相手女から怨まれた。
不倫相手女は、妻を憎んだ。
妻は不倫の被害者になった。
妻が精神病になった。
妻と険悪になった。
妻から冷たくされた。
妻から離婚を突き付けられた。
妻は、不倫相手女だけでなく夫も憎んだ。

その結果夫は、
睡眠障害はひどくなり、
体調を崩し、
集中力を失い、
いつも攻撃されていると怯え、
生きる意味がわからなくなってしまった。

何も覚悟の無い不倫は、
女2人ばかりでなく、
夫自身にも大きなダメージを与えた。

夫は、
こんなに自分が傷付くのであれば、
不倫なんてしなければよかったと、
とても悔やんだ。

夫は、
「リスクマネジメント」
という言葉の存在は知っていた。

だけれども、
その言葉がどういう意味なのか、
なぜそれを意識すべきなのか、
それを利用する価値は何なのか、
正しく深く理解していなかったのだ。

今の自分の言動が、
未来にどういう影響があるのか、
見当をつけることができない、
わからないから、
自分だけは大丈夫だと思っていた。

リスクマネジメントができないし、
難しいことが理解できないから、
誤った甘い見解を信じていた。

だから私の夫は、
あんなオカシナ女と
長年の不倫ができたのだ。

かつて夫は、
勉学の知識が夫より劣る私に、
「オマエは頭が悪い」
と度々悪態をついていた。

でも、
人生の先行きが見通せない夫の方が、
私より、
とてもとても頭が悪いと思う。