私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

夫と不倫相手女は、恋愛をしていない

夫は、10年近く不倫をしていた。
だけど実際その相手女とは、
恋愛をしていたとは言えない関係だった。

もちろん端から見れば、
立派な不倫恋愛。

私もそう思ったから、
とても悔しくて、悲しくて、傷ついたのだ。

よく例に挙げられる不倫は、
まず既婚男性が独身女性を誘う。

既婚男性は、
家庭では満たされない気持ちを解消し、
しがらみのない恋愛を楽しむ。

独身女性は、
女扱いに慣れた男性に優しくされ、
その男性との結婚を信じて待っている。

そういう前提の2人なら、
そこから本当の恋愛が始まるかもしれない。

既婚男性は、
現在の妻に騙されたとか、
子供ができたからとか、
家業の事情でとか、
仕方なく結婚してしまったのかもしれない。

そうやって結婚した後、
心から愛したい女性と出会ったら、
「結婚を急ぎすぎた!
この人と先に出会いたかった!」
となるのは理解できる。

間違った婚姻関係を解消して、
真のパートナーと生きるという、
前向きな未来を見据えた決断をする。

そういう、
人生計画の修正はアリだと思う。

夫が、
私との結婚が間違いだったというならば、
私にとっても夫は間違いだったということだ。

私の真のパートナーは別の人ならば、
本当の相手を探した方が幸せだ。

だけど渦中の2人には、
そんな純粋なものはひとつも無かった。

これは恋愛ではない。

自分の無責任な自我を露出しただけのもので、
進歩や成長や未来を見つめない、
ただの暴力行為だ。

不倫相手女も、
そういうことが少しは解っていたはずだ。

それなのに、
夫と純愛をしているふりをして、
「やっぱりあなたには私が必要ね」
と迫り寄っていた。

私、夫、夫の不倫相手女…

誰一人として幸せな人がいない。

嘘の恋愛の犠牲者だけ。