私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

友達がいない人は損をしている

私の夫と、夫の不倫相手女。
ふたりとも、
「友達がいない」という共通点がある。

私の夫は、人間不振から友達を作る気がない。
だから相手が友達になりたいと寄ってきても、
軽くあしらって、
「あなたには友達ランクは与えない」
という素振りで追い返す。

不倫相手女は、
自分は賢くて、他人はバカだと思っている。
そういう態度が漏れているから、
人が避けていく。

理由は違えど、ふたりは友達がいない。

だけどふたりとも、
いないことがカッコいいと思っている。

世の中は、
沢山友達作りたい、作る方法を知りたいとか、
友達が多いのがいいねという流れがある。

だけど反面、
友達とのトラブルも多いことから、
心地よく過ごせる少しの友達だけでいいね、
という流れもある。

この考え方をより鋭敏にしたのが、
私の夫と、不倫相手女だ。

このふたりの場合、
「友達は不必要。
友達が欲しいという人は弱い人。
傷の舐め合いをしているだけ」
という考え方なのだ。

本当に芯があり、
自分自身を律して、
客観的に見ることができる人ならば、
友達はいらないかもしれない。

だけど、
そんなスーパー凄い人はとても少数。

渦中のふたりは当てはまらない。

ふたりはとても未熟で、
おかしなバイアスが掛かった思考力しかなく、
何といっても芯が弱い。

本当は、
そういう不完全な人には友達が必要だ。

友達がいれば、
たとえ不倫をしていたとしても、
「様子がおかしいな?」とか、
「悩みがあるのかな?」とか察して、
アドバイスが貰えるかもしれない。

または、
友達の健全な様子を目の当たりにして、
「あれ?自分は少しおかしいかな?」
と自分の考え方を振り返るきっかけが
できるかもしれない。

そして、
自分の立ち位置は大丈夫なのか、
間違った方向性に流れていないか、
確認ができるかもしれない。

友達がいないと、
思考の一般化が難しいということだ。

自分の偏った考え方を深めてしまう。

ふたりの不倫劇も、
そうやって何の迷い無く編み込まれていった。

どんどん偏屈に、
どんどん頑固に。

そして結果的に
ふたりとも不幸になった。

夫は、
望んでいない不倫に縛られ、
大切に思っていた家族を悲しませてしまった。

不倫相手女は、
出産チャンスを逃した挙げ句、
慰謝料を払わなければならなくなった。

もし、このふたりに友達がいれば、
もう少しマシな結末になったかもしれない。
不倫をしたとしても…