私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

うつ病からの、希死念慮と自殺念慮について

応援していた俳優さんや女優さんが、
自ら命を絶ってしまった。

勝手ながら、
身近に感じていた方々だけに、
とてもショックを受けた。

私はPTSD経由でうつ病になった。

中度から軽度、もしくは超軽度へ移行し、
回復傾向ではあるが、
まだ寛解ではないようだ。

このようなニュースを聞くと、
他人事とは思えず、
紐を手に取った時、
どんな気持ちに沈んだのだろうかと
想像してしまう。

私はまだ、
現実的に道具を手にするまでは
至ったことはない。

しかし、
希死念慮から自殺念慮に移行するのは、
どういう状況なのか、
というシミュレーションは何回か経験済みだ。

私はその時、
生きるのが辛くなった。
楽しく思えるはあまり無いのに、
辛くなることは沢山あった。
マイナス案件がプラス案件を
優に越えてしまっていた。

うつの症状が軽い時間は、
以前の私に近い雰囲気で行動できるけど、
重い症状が出ると、
電池が切れそうな時計のように、
動きが遅くなり、ぎこちなくなる。
マクロ的な見方をすれば、そういうことだ。

そしてミクロ的にいえば、
私の心身の中で、
いくつかの種類のバイオリズムがあり、
それぞれ上がったり下がったりしている。

私のバイオリズムは、
夫への想い、
子供への想い、
両親への想い、
兄弟への想い、
義父母への想い、
友人達への想い、
親戚達への想い、
家族とのその日の関わり、
仕事で感じたこと、
自分への想い、
不倫相手女への怒り、
等々。

自分の心の動きや体調、
周りの人とのコミュニケーションで、
バイオリズムが秒単位で動いている。

いつもはそれぞれバラバラに上下している。
だからなんとなくやり過ごし、
何とか生きることができている。

これがある奇跡的タイミングで、
全てが下、
即ち底辺でバッチリ合ってしまった時、
自殺念慮へポンと進んでしまうのだと思う。

自殺は、
本当に弱々しい時にはできないはずだ。

手順を考えたり道具を揃えたり、
考えることが多いから、
本当にドンヨリしている時には無理だ。

現に実行しようとしても、
ドジをして未遂になってしまう。

だから、
少しだけ元気があるときに、
奇跡的なタイミングがきてしまった人が、
最終ステップを踏んでしまうのではないか、
と私は思う。

よく、
心配な人はひとりにさせたらだめだよ、
というが、
それは本当に的を得ていると思う。

私もひとりになった時が、
一番危ない心持ちになってしまう。

だから、
仮にその人のバイオリズムが合ったとしても、
自殺を実行させなければいいのだ。

その人の死を避けるためには、
何としてでも誰かが傍らにいるべきだ。

気持ちが現実から乖離しないように、
しっかり誰かが繋ぎ止めておくべきなのだ。

最近私はありがたいことに、
子供の成長が楽しみで仕方がないことを
久しぶりに思い出すことができた。

ここまで戻るのに、
ずいぶん月日が経ってしまった。

うつ病が表出している時は、
すっかり忘れて、
というより邪魔なもののように
感じることもあったのだが。

夫を愛しているのかはよくわからないけど、
子供をとても愛していることは、
はっきりと思い出すことができた。

子供をずっと見守りたい。
楽しい時は一緒に笑い、
辛い時は支えてあげたい。

そういう想いを思い出したから、
今は少しだけ、
バイオリズムが合いにくくなっているはずだ。

そして私は、
私の未来の願いを叶えるため、
意識して、
バイオリズムが揃うことに抵抗しているのだ。