私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

「妻のうつ病を見守るだけ」の不倫夫

夫の長年の不倫を知り、
PTSDになり、
その1ヵ月後にうつ病になった。

それまで心身共に元気いっぱいだった私は、
分かり易く干からびていった。

一方夫は、
不倫を止め、
夜遊びも行かなくなったけど、
ただそれだけ、だった。

生気の無くなった妻の近くで、
情けない顔をして座っているだけだった。

妻の病気を、
能動的に治療しよう!
という言動が無いのだ。

確かに、
妻の傷口に塩を塗るようなことはしていない。

不倫がバレて、
逆ギレ大暴れで、
「オマエとは離婚だ!」
と切り捨てる輩よりは、
だいぶマシなのかもしれない。

でも病気になってしまった私としては、
この暗闇から、
夫に救い出してほしかった。

手を差しのべて、
私の手をしっかり掴み、
明るい世界の方へ導いてほしかった。

私の病気はどういうもので、
どうすれば治るのか、
真剣に向き合ってほしかった。

でも私の夫は、
私の今日の容態を聞くだけの人だった。

確かに、心配しているのは感じる。
病気が治ってほしいと思っているのもわかる。

だけど夫は、
妻の病気治癒の為に
自ら動くことは無かったのだ。

私は、
夫に全てを委ね、
「私の病気を治して!」
と言っている訳ではない。

私自身も、
どうすればいいのか考えるから、
あなたもうつ病の知識を増やして、
私の寛解へのフォローをしてね、
と言っているのだ。

だけど何もしなかった。
近くで見守るだけだった。

私だけの考えや行動力だけだったら
どうしても限界があるから一緒に考えて
とお願いしても、
特に変化は無かった。

この状況から見ると、
「夫は妻への愛情が無いのだ。
治ってほしいと切に願ってないから、
そのまま放置しているんだ」
という判断が妥当かもしれない。

私もその渦中では、
夫の気持ちがよくわからなかった。

でも、
うつ病が軽度になり、
寛解に近づいている今ならわかる。

夫は、幼稚なだけなのだ。

子供が、
自分の母親は絶対に死なないと信じている。
それと一緒だ。

知力も、想像力も、
行動力も発展途上な子供が、
大切な母親に何かあっても、
その状況に身を委ね、
大丈夫、大丈夫と、
自分に言い聞かせるだけの状況と一緒だ。

私の夫はアラフォーのくせに、
小さな無力な子供のままなのだ。