私は一度死んだことがある

夫の不倫をきっかけに、いろいろな事をいろいろな角度から考える

何となく付き合い出したら不倫だったという人達は、ゾンビかもしれない

その女はそれまで、
異性ときちんとしたお付き合いを
したことがなかった。

そういう時に、
同じ職場の先輩男性から、
異性としてのお誘いを受けた。

その男性は、
小太りな中年の既婚者だ。

その女の好みではなかったが、
生まれて初めて
女性として扱って貰った心地良さから、
数年ズルズルと付き合った。

それがその女の1回目の不倫だ。

意外に簡単に始められ、
意外にバレないということを、
身を持って知った。

モテない小太り男の、
気分転換の餌食となってしまった。

そして小太り男と離別の後、
初老の男から結婚を打診された。

その女の2倍以上の年齢だ。

初老男は、
一通り結婚、子育て、離婚を経て、
第二の人生を始めようとしていた。

その女はアラサーとなり、
結婚を意識し始めていたが、
その初老男とは気が乗らない。

前の小太り男と一緒で、
都合よく扱われようとしていることを察した。

何となく求められて付き合うのは、
何か違うと感じた。

自分の好きなタイプの、
好みの男と付き合いたいと思った。

その女は、
自分の本当の気持ちを大切にしたいと思った。

今までは、
求められるままに応えていただけだったけど、
自尊心を持つべきだと自分を奮い立たした。

自分を大切にしないのは、
自分自身に失礼だから、
今、自分は変わるべきだと思った。

だから、
以前から好きだった同僚の男に近寄った。
とても好みのタイプで、
学生時代だったら話もできないくらい、
キラキラした男だった。

その男の側に居たら、
自分の価値も上がる気がして、
男女の仲になりたいと強い想いを起こした。

そしてその女は、
妻子ある私の夫を食事に誘い、
そのまま帰りたくないとアピールし、
不貞行為へと持ち込んだ。

その女は、
既婚男性と2度不倫を経験したが、
1人目は押されて始め、
2人目は押して始めた。

その女の餌食となった私の夫は、
その女に押されて始めたということだ。

その女は、
自分が餌食になったことを悲しみ、
自分を尊重する為に、
他人を餌食にした。

まさか餌食になっているなんて
深い考察ができない私の夫は、
パチンコと同じ感覚で、
その女との不倫を受け入れた。

その男は、
その女のことは好みでないばかりか、
小バカにしてるくらいだけど、
「都合のいい女」ということにして、
何となく付き合い出した。

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私の夫と、
その不倫相手女は、
異性の戯言に流された結果、
不貞に手を染めることになった。

不倫なんて、
そんなものかもしれない。

誰かが餌食にされ、
餌食にされた人は、
別の誰かを餌食にするという構図は、
ゾンビが増えていくのと全く同じだ。

ゾンビは、
そういう浅ましい人間の心を
体現したものなのかもしれない。